トップページ>ホジキン病(リンパ腫)
ホジキン病(リンパ腫)
ホジキン病(Hodgkin's disease)はリンパ節に腫瘍ができたり、リンパ節が腫れてくるリンパ節癌になることです。 がんの拡がりかたは、病変によって異なりますが、リンパ行性付近へ徐々に広がっていきます。 ホジキンリンパ腫と呼ばれることもあります。
ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分けられることが多いですが、日本では非ホジキンリンパ腫が圧倒的に多く9割にも及びます。
ホジキン病は治せる病気と言われており抗がん剤療法と放射線治療を組み合わせることで5年後の生存率が8割にもなります。
かかる年齢としては意外に高齢の方より比較的若年の10代〜30代前半の結節効果型HLと60代前後の方の混合細胞型HLが圧倒的に多く二峰性になっています。
ホルモンの関係かどうかそこまでわかっておりませんが女性よりも男性のほうがかかりやすいようです。主にできやすい体の部分としては食道付近やその周辺の器官や腎臓にできます。
スポンサーリンク
ホジキン病の分類
ホジキン病の分類が始まったのは1965年にパリで行われた国際会議でRYE分類が作成され、さらに1971年に改定され、その後、アメリカ、イギリスがさらに細分化した分類を発表して現在に至っております。
主な分類
- 結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫
- 古典的ホジキンリンパ腫
- 混合細胞型
- 結節硬化型
- 豊富型
- 減少型
ホジキン病の主な症状
- 息切れや咳
- 足のむくみ
- 貧血
- 筋力の低下
- 声がかすれる
B症状では主に極端な体重減少とそれによる発熱等が報告されています。
ホジキン病のステージ(病期)
- ステージ1
病変が1つのリンパ腫のみにある。若しくは病変が1つの部位のみあるかリンパ節外臓器がある - ステージ2
病変が2つ以上のリンパ節領域にあるか病変が1つの部位のみにあるかリンパ節外臓器が横隔膜にある。肺門部については片方のみ - ステージ3
病変が2つ以上のリンパ節領域にあるか病変が1つの部位のみあるかリンパ節外臓器が横隔膜の両側にそれぞれある。 - ステージ4
1つ以上のリンパ節外臓器や組織にび慢性の病変がある。
これはリンパ節腫大の有無に関係ない
スポンサーリンク
ホジキン病の検査
ホジキン病の検査は生検でやる検査が重要です。病気の広がりにより治療方針を変えます。
血液検査では貧血になることもあり病気を特定することは難しいです。
- 臨床検査
血算 血沈 生化学的検査
- 放射線学的検査
胸部X線撮影 CT リンパ管造影(両足) シンチグラム 超音波検査 MRI 注腸
- 生検
骨髄生検 CTガイド下骨生検
ホジキン病の治療
ホジキン病の治療は入院せずに外来でおこない放射線療法か抗がん剤治療を併用しながら進めていきますが殆どんの場合ABVD療法になります。
ホジキン病は一般的にリンパ節付近にできますので、リンパ節がある部分を進み他にも病変が広がっていきます。
ステージ1(病期)では放射線治療か手術を行い、ステージ2(病期)以上では放射線治療ができないので化学療法をおこないます。割と初期の場合は病期の決定と今後の治療方法を見ながら変えていきます。
治療方法の決め方
悪性リンパ腫の治療方法としては生検でホジキン病かどうかを確認し、
- 巨大縦隔腫瘤があれば
化学療法と局所放射線照射を行いその後の経緯で病変を確認する
-
巨大縦隔腫瘤がなければ
放射線療法と化学療法を行いその後の経緯で病変を確認する
HL治療
HL治療 は若年層には35Gy範囲でABVD療法を4回に分けておこなうが2回という方法を選択する場合もある。
化学療法か、放射線治療か
ホジキン病の治療方法としては「化学療法」「放射線治療」のいずれも有効であり適切な病変の判断と治療ができれば7割程度の確率で治癒すると言われております。
化学療法ではCMOPP療法とABVD療法でおこないます。
これは悪性リンパ腫に関する化学療法で使用するものはシルクホスファミド、プロカルバジン、プレドニソロン、ビンクリスチンです。
ABVDで使用するものはブレオマイシン、ダカルバジン、アドリアマイシン、ビンブラスチンです。放射線治療をおこなう場合は、皮膚・消化管・骨髄へ浸透していないかを確実に判断してから照射をおこないましょう。