「30分でわかる悪性リンパ腫のお話し」悪性リンパ腫の症状や治療方法を詳しく説明。最新の治療方法をわかり易く説明します。
悪性リンパ腫について30分でもわかるように解説していきます。
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悪性リンパ腫検査

早期悪性リンパ腫の検査方法には様々なものがあります。先ずは始める前に患者さんの状態を確認します。
一番に疑うのはリンパ節の腫れがないかを確認して痛みが1か月以上続いている場合は悪性リンパ腫の可能性が高いです。そして38度以上の熱が出たりしている場合も要注意です。

確認事項は

  1. リンパ腫の種類を特定
  2. 正確な病気
  3. 患者さんの今現在の体の状態

主な方法としては触診、血液検査、CT、超音波、骨髄、リンパ節生検を行います。血液検査では血液を採取し比率や形態を調べます。CTではリンパ節の腫れ具合や広がり具合を確認します。ATLの場合はウイルスも調べます。他の癌検査でもそうですがこのような方法が最も良いとされています。

超音波検査では、リンパ節の形や大きさを見ながら判断していきます。リンパ節生検は悪性のリンパ腫は内部の組織が破壊され丸みをおびたように腫れてくるので外科手術で切り取り組織的病理検査をします。

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検査方法

下記にあげる検査項目で病気がT期からW期までのどれかを判断することができますので必要項目は必ずやりましょう

  • 生検
  • CTスキャン(画像)
  • X線
  • 血液検査(採血)
  • 尿検査
  • ガリウムシンチグラフィ
  • 胃カメラ(内視鏡)
  • 骨髄
  • 血液ガス分析
  • 心臓超音波(画像)
  • 心電図
  • PET

T期はリンパ節を限局(1か所のみ)しており、U期は他の臓器に浸潤している可能性があり、V期は上半身か下半身に広がっている、W期は臓器、骨髄そして血液におよんでいる場合です。

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生検

1回目 生検とは患者さんの腫れている部分の一部を局所麻酔か全身麻酔いよりメスを使い手術によって組織の一部を取り出して、顕微鏡を使用し細胞の形態を調べたり遺伝子や染色体、病期を調べる場合もあります。

生検方法

  • 切開か切除する
    この方法は麻酔をして外科手術(皮膚を切る)でリンパ節と思われる部分の細胞を切り取りリンパ節を調べる方法です。
  • 腰椎穿刺
    リンパ腫が脊髄や脳にある場合行う方法で、脊髄穿刺検査や髄液調査とも呼びます。
  • 針穿刺吸引
    より細かい針を用いて細胞を取り出す方法です。診断の結果確実にその部分にリンパ節があると判断できた場合にはお勧めです。
  • 骨髄穿刺
    針のみではなく更に注射器を使用し骨髄を取り出す方法です。このやり方をマルクとも呼びます。

血液検査は必ずおこないましょう

初回血液検査は、白血球・赤血球・血小板の血液細胞の数やカルシウムの濃度、肝機能、腎機能、感染症を調べLDH(乳酸脱水素酵素)も見ます。そして可溶性インターロイキンー2受容体も見ます。この検査でわかることは腎臓の働きに伴いリンパ腫の活動度合いがわかります。

この検査は1週間に一回もしくは2週間に一度は必ずおこないましょう。診断結果を確認して次にどのような治療を進めていくかを決定しなければいけません。
血液検査で必ずおこなうべきものとしては

  • 白血球(WBC)
  • 赤血球(RBC)
  • ヘモグロビン濃度
  • 血小板
  • フェリチン
  • 可溶性IL−2受容体
  • 乳酸脱水素酵素
  • C反応性たんぱく

悪性リンパ腫になると毎年受けている健康診断の数値とかなる異なる値が表れます。
白血球は下がり過ぎるくらい数値が下がります。
赤血球とヘモグロビン濃度、血小板はほぼ変わらないですが若干下がる程度です。フェリチン、可溶性IL−2受容体、乳酸脱水素酵素は急激にかなり数値があがります。

組織検査

マスク組織検査は、検体であるリンパ腫を採取することが目的としています。耳鼻科では腹部、後腹膜ではCTガイド等における針生検を行うことが良く見られる。針生検は全ての悪性リンパ腫の確認は難しいので、簡単な悪性固形腫瘍を見るということにはとても向いています。

採取したら生理食塩水を含ませたガーゼに入れます。 この際に気をつけることはガーゼに必要以上の生理食塩水を含ませ完全に覆ってしまうと細胞が 膨化することがありますので、取り扱いについては特に注意しましょう。

CT

相談目的は有効な抗がん剤の選択と非ホジキンの検査をして、そして腫瘍の大きさと広がり方をのためです。よくテレビ等で見かける大きな機械とベットが一体になっており、開始と同時にベッド部分が機械に入っていくというものです。レントゲンと同じように仰向けになり頭から機械に入り放射線をあてて、体全身を輪切り状態にして、それぞれの細胞をチェックします。所要時間はおおよそ10分〜15分程度で終わります。

頭部、胸部、骨盤等を見ますがこの検査は主に非ホジキンリンパ腫の患者さんに用いるものですが、妊娠初期や臨月の女性はいかなる場合においてもできません。

PET

PET(Positron emission tomography)は放射線検査のようなもので、放射線注射をして広がりを撮影することができ、とても小さながんでも見つけることができるという優れものです。悪性リンパ遊のみならず胃がん、肺がん、大腸癌の癌検査でもよく行われるものです。

この方法は癌があればその部分が局部的に放射性同位元素(C−Glucose)と呼ばれるものが発光して一瞬で病気かどうかわかるので早く確実に病気か否かを判断できるのでとても便利です。判定結果が画像でうつしだされ3Dのようにあらゆる角度から判定できるので病原個所を瞬時に判断することができ人の目で見るけども見落とすということが少ないのです。

婦人科系の検査でも頻繁に使用しており、定期的に(1年に1回程度)PET検査をしているかたもいらっしゃいます。 放射線同位元素を使用した画像検査のことです。FDGやC-GLUCOSEという薬剤を使用し、全身を映し出すことで結果が得られます。

PETは痛みが殆んどなく1回の検査で全ての状況が分かるので、先生や患者さんへの体の負担を考えると今、一番注目されている方法で悪性リンパ腫だけではなくその他の癌の検査も同時におこなうことができるのでとても有効と考えられています。見つけやすい病気は悪性リンパ腫、大腸癌、卵巣がん肺がん、甲状腺がん乳がん等で逆にみつけにくいものは胃がんや食道がんです。

デメリットとしては、正確な場所や大きさがはっきり分からないということです。大きさにもよりますが1センチ(10mm)以下のものについては、はっきりわからないことが多いです。そして費用が6万円〜7万円くらいととても高額です。しかし一度癌にかかられた方は1年に一回は検査を受けたほうがいいかもしれません。そのためにも民間の医療保険に加入しておいたほうがいいかもしれませんね。

びまん性大細胞型Bリンパ腫では必ずおこな分ければいけません。妊娠している女性はうけることができません。

免疫調査

免疫調査は、悪性リンパ腫はT細胞、NK細胞に分けられる。 検査のでは細胞がどのような比率で、どのような形質を含んでいるかを確かめます。その他にもHTLV−1、HIV、EBVを確認することもあります。

免疫組織で検査するもの

検査B細胞リンパ腫
lymphoblastic CLL Follicular lymphoma Diffuse large cell Malt lymphoma Plasmacytoma/myelomp Mantle cell lymphoma

T細胞リンパ腫
Nk/tnasaltype Peripheral-cell Lymphoblastic

悪性リンパ腫の抗原
CD45 C−CD3 CD45RO CD43 シナプトフィジン デスミン ミオグロビン MIC2 リゾチーム ミエロペルオキシダーゼ サイトケラチン EMAS100蛋白 HMB45 筋肉性アクチン

遺伝子

悪性リンパ腫で遺伝子検査をする理由としては染色体転座が原因で腫瘍になり、病気の進行を早めいている可能性が高いと考えられているからである。転座はマントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫が有名なものである。 腫瘍の主な原因は遺伝子によるものであることに間違いはない。

転座にどれほどの影響があり、クローンとの関係が明らかになれば考え方が又、変わる可能性もある。 悪性リンパ腫の病型は染色体転座が多いのは有名であり、B細胞リンパ腫では重要と考えられている。そして予後判定する際は転座切断点が微少残存癌どうかも判断しなければいけない。

ガリウムシンチグラフィ

ガリウムシンチグラフィは日本ではよく取り入れられる検査方法ですが欧米やイギリスやその他の先進国ではあまり推奨されておりません。

どれだけ体内にリンパが広がっているかを判断できる方法でガンマカメラで撮影もおこないますがアイソトープという注射を静脈にします。結果として非ホジキンがどれだけ濃く浮かび上がってくるかを判断するものです。

全身状態の検査

悪性リンパ腫になるとどのような治療方法にするか判断しなければいけませんが、この検査はやったがこれはやっていないという進め方はあまりいいことではありません。
一日で全ての検査を終わらせることは難しいかもしれませんが、少し時間をかけてでも全ての検査は受けておくべきです。

再検査の必要性

健康診断で再検査が必要と診断されても数値がわずかしかマイナスでなかったり前日若しくは1週間お酒をチャンポンで飲んだりすると異常な数値がでてしまうことがありますが、そんなに気にすることのレベルではないですが、病理や病期の進行に伴うものであれば病院に必ず行ったほうがいいですね。


1回目で見落とした部分を2回目に見つけるということもできますし、悪性リンパ腫は主に生検で見ますがそれでも100%間違いなく病気が発見できるとも限りません。過去に遺伝子や免疫染色を見てもそれから一定期間時間が経過していた場合や念の為他の検査方法でももしておこうと先生が判断することもあります。