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胃悪性リンパ腫
胃にできるリンパ腫はB細胞の「MALTリンパ腫」か「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」があります。
これらの悪性リンパ腫には主にB細胞リンパ腫があり、その中の一つがMALTリンパ腫で悪性度は低く予後は良好と言われています。そのため胃悪性リンパ腫と胃癌では全くことなる病気になり、この病気はリンパ系の腫瘍ができたことになりますので、症状や検査方法そして治療方法も全て異なることになります。病気になるののは男性が圧倒的に多く患者さんの7割程度にも達しています。
日本人は欧米人に比べて体だけでなく胃も小さいので胃腸の弱る確率が高くなりピロリ菌が感染する確率も高くなるのである。
胃にできた悪性リンパ腫のMALTリンパ腫という病気の原因としてピロリ菌が関与していると考えられており胃粘膜の中でアンモニアのバリアに守られて、除菌しない限り胃の中に住み続けることができます。
一般的には子供の時からなることもあり、衛生的なあまりよくない水を飲み続けたり元々菌をもっている人と口移しで何かを食べた場合、その他の理由により菌が体内に入り感染し住み続けながら慢性的な炎症をもたらし初期かするとどんどん収縮していきます。これを取り除くためには抗菌薬とプロトポンプ阻害薬を1か月から1年程度服用しなければいけません。
感染していても症状はないので、検査を受けないとピロリ菌感染をしているかどうかは、わかりません。検査方法は多種ありますが5000円程度で販売されている簡易キットもありますのでインターネットで購入することもできます。若しくはかかりつけの医師と相談してお受けください。
一般的にはすぐに病気が特定されることはあまりなく何度か診断して病気を特定していきます。気になる方はセカンドオピニオンを利用されたほうがいいかもしれません。
そして病気になっているとわかった場合、専門書を大量に購入されたり胃がんだと思い込んで行動を始めますが、もう一度落ち着いて考えて下さい。これは全て悪性リンパ腫になりますので、間違えて違う治療方法をしたらステージ(病期)がどんどん進んで、手遅れになることもあるので気をつけて下さい。
間違った検査や治療をしたら時間と費用が全て無駄になります。
リンパ腫は胃にも肺にもそして全身の部位にできるので場所を選ばないものです。
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胃の構造
胃の役割は人間が口から入れた食べ物を一時的に保管しておき胃液を使い消化させて十二指腸に送るといのが主なものです。送られた食べ物は小腸で人間の体に必要な栄養素を吸収し大腸で水分を吸収し便が形成され最終的に排便として体外にだすというのが一般的な流れです。
胃の平均的な大きさは握りこぶしくらいと言われております。大食いの人はさらに膨れて2、3倍くらい膨張すると言われております。表面には粘膜層がありその下に粘膜下層があります。
悪性リンパ腫になると胃カメラをいれると表面がどのような状態になっているかを画像で判断できるのでその場で大体のことはわかります。そしてどれくらいの深さまで進んでいるのかを診察します。
胃の周辺には多くの動脈と静脈が無数に存在し血管を通って転移していきます。漿膜下層まで浸潤しているとかなり進行しておりリンパ節への転移は間違いないと判断されます。
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分類
マントリンパ腫のほとんどは内蔵系、特に胃に発生することが殆どで約8割の方がこの部分に発症されます。その他の部位では喉付近の甲状腺(橋本病)、泌尿器系、左右の肺、唾液線(シェーグレーン症候群)等にもできることがありますが、これはまれともいわれており、お医者さんの問診では胃の部分を最も疑います。
体の内部にできた病気なので表面的には症状がわからない(見た目に)ことが多いと感じるかもしれませんが、別名で肌の病気のような呼び方がありリンパ上皮性病とも言われております
。
胃カメラ検査
胃カメラ検査をすることで悪性リンパ腫を発見することは多いです。健康診断では別に費用がかかっても年1回はカメラを口から若しくは鼻から入れて検査をしたほうがいいでしょう。バリウムだけでは直接中まで見れないので最低でも2年に1回は実施しましょう。
症状
胃に悪性リンパ腫ができた場合の症状としては下記のようなものがあります。
- 吐き気
- 発熱
- 胃の痛み
- 食欲不振
- 体重減少
- 全身の倦怠感
この中で特に気を付けなければいけないのは意外にも胃の痛みです。日本人の死亡率で胃に関するものは病気及び死亡率で上位になります。やはりこの病気は症例も少ないので慎重に判断していかなければいけません。食欲不振になるのは管が狭くなっているので自然と体が受け付けないというサインを出しているのです。体重が減少するのはやはり胃が小さくなっていくので自然とそうなります。
胃が悪性リンパ腫になっている場合の症状と似ている病期はたくさんあります。代表的なものとしては
- 潰瘍(胃酸の過剰とピロリ菌感染が原因)
- ポリープ(良性のものが多く何もしない)
- 萎縮性胃炎(炎症が続き粘膜が弱る)
- 胃下垂(正常な位置になく少し下がり気味)
- 神経内分泌腫瘍(神経内分泌細胞による腫瘍)
心配されるのが誤診により本来の病気でないものがご自分の病気と判断することですがこれを解消するにはやはりセカンドオピニオンです。
治療
胃のマルトリンパ腫はピロリ菌という細菌の一種で人間の歯でも溶かすことができるとても強い酸性の胃液にも勝るもので常時住み続けておりこの菌が原因とされるものだから抗生物質を使い完全に死滅するようにしなければいけません。
ペプシノゲン検査でPGI、PGUを調べて次にピロリ菌抗体検査をします。検査では陰性か陽性かをすぐに判断できます。
病気じたいの進行速度は年齢や性別にもよりますんが、とてもゆっくりなので一般的な放射線治療かヘリコバクターピロリ菌で治療していきます。
期間(クール)についてはお医者さんと相談して決めていくのがよいですが、他の病院に行っても治療方法については同じことを言われることがありますので、大きく内容が異なるようなことはないですし、特別な(高価)な機械を使うということもあまりないです。
ピロリ菌とは
胃に住んでいる細菌のことでヘリコバクターと言います。ピロリ菌は生まれた時から胃にいるとも考えられており、完全に殺さなければ大人になってから出てきて癌になることがあります。若しくは水や食べ物で感染し体内の運び込まれた可能性もあります。
最近の研究でピロリ菌が悪性リンパ腫た様々な疾患になる原因の一つとわかっておりその他の胃の病気でもある胃潰瘍に影響を及ぼすこともわかっています。
治療方法
胃悪性リンパ腫を治療する場合、先ずステージ(病気)で判断しなければいけません。病期がT又はUでピロリ菌が胃の中にいる場合は、ピロリ菌を完全に殺してからでなければ次の段階にいけません。
完全に菌を殺したら次は内視鏡又は生検を行います。これらが完全に死滅していればリンパ腫の有無を確認します。そして放射線療法をするかどうか選択します。
ピロリ菌を完全に殺しきれていない場合は、リンパ腫の有無を確認して抗生物質で完全に死滅させましょう。特に問題なければそのままにしておきます。残っている場合は放射線医療を行います。
完治を目指すためには外科手術で悪性リンパ腫を取り除く方法は最も確実です。1回で全てを終わらせることもできますが、念のため重度の後遺症のことも考えて2回に分けておこなうこともでき、腫瘍部分を取り除き周辺の怪しい組織やごくごく小さなものまでまとめて切除することが容易にできます。
胃がんと悪性リンパ腫の違い
胃がん=悪性リンパ腫は全く異なる病気なのでご注意下さい。以下は胃癌のについて解説していきます。
胃がんについては初期症状はあまりありませんが、兆しとして少しづつでてきます。
満腹なのにムカムカする、ジンジンとした痛みが続く、普段みぞおちを押しても何も感じないはずなので痛む、便が全体的にどす黒い(腸が出血している)等が代表的な症状です。
胃癌と大腸癌そして食道癌の類似する状態としてはめまいや動悸ががでることがあります。
胃にできた悪性リンパ腫に似ているもの
- ポリープ(胃によくできる突起物のようなもので良性と悪性のものがあります。
- 胃下垂(胃アトニーと呼ばれている)筋肉の収縮が悪くなりだらんとたらんで伸びているような状態だが病気ではない。
- 消化管間質腫瘍
消化器にできる腫瘍で必ず切除する - 神経内分泌腫瘍
神経内分泌細胞にできる腫瘍の一つ
胃を大事にしましょう
人間に欠かせない食事、人は生まれた時から死ぬまで永遠に何か栄養分となるものを吸収しなければいけません。そして胃で消化し大腸を通して体外へ排出するというサイクルを繰り替えします。
夏目漱石の死因は胃潰瘍でしたが執筆活動が激務になり暴飲暴食を繰り返すようななり、締め切りに追われ体にとても負担がかかっていたようです。
Q&A
Q:日本では患者数が減って他の癌のほうが多いのではないでしょうか。
A: ほぼ毎年同じ患者数ががんになることがわかっています。
Q:癌の初期症状は殆ど感じないと聞きましたが
A:たまたま健康診断でみつかるように症状が殆どなくてもなくてもステージ4の場合があります。
Q:X線検査と血液検査どちらを優先したらいいですか
A:血液を検査するだけでは癌を発見することは難しいのでX線を優先して下さい。
Q:内視鏡を使えば簡単に切除できますか
A:浸潤の深さにもよりますが全体の大きさが2センチ程度以下のものであれば内視鏡で切除します。
Q:胃を切除するとご飯が食べれなくなりますか
A:一部切除又は全部切除しても空腹感は残りますが胃の入り口にある噴門と出口にある幽門を外科手術でどれくらい残せるかで大きく違ってきます。そして胃切除後症候群という術後の後遺症がでてくる可能性もあります。他にも逆流動性食道炎(腸液が逆流)や骨粗鬆症(骨密度の下落)をおこすこともあります。
Q:ダンピング症候群とはなんですか
A:はい、
Q:抗がん剤治療だけでは完治しませんか
A:難しいかもしれませんし、すぐに再発することもあります。
Q:たばこを吸ったり酒は飲んでも大丈夫でしょか。
A:健康のためになるべくやめたほうがいいですが絶対に駄目ということではありません。