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悪性リンパ腫再発
悪性リンパ腫になり完治させるためには外科手術をしたけれどもわずかに癌細胞が残ったままで手術が終わり、その後どんどん進行した場合や放射線治療や薬物療法や漢方薬をしても再び癌が元の大きさまで復活した場合や他の臓器へ転移した場合は再発となる可能性があります。
悪性リンパ腫の場合は脈管内移動により他の臓器に移動することがわかっています。つまり血液が移動することに伴い僅かな癌細胞もくっついていくということになります。そして治療してから1年以内の場合には、前回の治療効果が少ないという事も言えるので他の方法に変える事なり、よりよい効果が得られ進行が遅れて治る確率が高くなります。
画像診断で発見できなくても生検をおこない顕微鏡で癌細胞を確認すると、かなりの確率で転移元と同じ形をしています。よって新しく形成したものではありません。どこか他の部分に再発源が見つかった場合は前回と異なる方法で治療していかなければいけません。その時期的な考えとしては歳月がどれくらい経過しているかで判断します。
悪性リンパ腫は、血液のがんになりますので悪い部位を切除すれば完治の可能性がある他のがんとは違い完治という状態はなく体から症状が無くなったという「寛解」になりますので再発の可能性があります。
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1年以上経過
1年以上経過した後、再発した場合には、治療方法があっていたという事になりますので同じ治療方法を使って悪性リンパ腫の治療を開始していきます。
ホジキンリンパ腫の場合には、初回治療を放射線治療で行った場合に再発の治療法として化学療法の期待が高いと言われております。そしてまれに他の全く異なるリンパが発生することもあるようです。
自家末梢血幹細胞移植をした大量化学療法は非常に有効だという事も言われており、寛解持続期間が1年以上の場合には、長期生存の可能性が高いと言えるようです。
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診断
再発しているかいないかは定期的に病院に通わなければいけません。費用と時間をおしまず必ず受診するようにして下さい。必ずやったほうがいいのはCT検査です。
これは体のほとんどのことがわかるので最優先に考えるべきでしょう。他には針生検、PET、超音波エコー、腫瘍マーカー等です。費用はそれぞれ異なるので適切な方法を選択するようにして下さい。
治療方法
悪性リンパ腫でも、非ホジキンリンパ腫の再発では、抗体療法や化学療法・移植などで治療を行いますが有効性や適応性に欠けるのが現状と言えます。
単体の方法と組み合わせておこなう方法もあります。過去に行っていたやり方や服用しているお薬を考慮して化学療法、分子標的療法、生物学的療法等を実施します。
中悪性リンパ腫の再発で腫瘍が小さい場合なら、寛解を目標として自家末梢血幹細胞移植が有効になり、高悪性リンパ腫では同種造血幹細胞移植を行うケースもありますが、どの治療が一番有効なのかはまだ解明されていません。
完治維持期間が3年以上になる場合の再発率は非常に低いというデータが出ています。
化学療法
いったん収縮もしくは完全になくなった悪性リンパ腫が再びでてきた場合は再度治療をしていかなければいけません。
これまでは3つの療法で治療しておりました。
- ICE療法(エトボシドを3日間連続で点滴します。イソフファミドとカルボブラチンを1日だけ点滴します。
- CHASE療法(エトボシドとデキサメタゾンを3日連続で点滴します。シタラビンを2日、シクロスフォファミドを1日だけ点滴します。
- ESHAP療法(エトボシドとシスプラチンを1時間かけて4日間連続で点滴します。メチルブレドニゾロンを5日間連続、シタラビンを最終日に24時間連続で点滴します。
1〜3の方法ですと薬の効果が強すぎで何かあった時のために入院を強いられていました。シタラビンは24時間連続で点滴を行わなければいけないので睡眠もままならない状態完全にすべてが終わらないこともあり不完全な状態で終了していることがありました。
結果として効果がないと判定されることもありました。そして腎臓に障害がでてきたり、白血球が極端に減少することで顆粒球コロニー刺激因子製剤を使用しなければいけない状態になることもあります。
近年ベンダムスチン(bendamustine)(トレアキシン)という薬が一番効くとされ多くの患者さんに使用されるようになりました。低悪性度リンパ腫やマントル細胞リンパ腫、白血病にもききます。この薬は1960年代初頭にドイツ統合前の旧東ドイツで初めて使用され日本では1971年から認可され使用されています。
ベンダムスチンの最もよいところは入院することなく外来で診断することが可能ですが2日連続でしなければいけにのと副作用として皮疹、嘔吐、感染症、骨髄抑制があります。